オヤジ次第

刑務所は

「オヤジ次第」

なコトが多い。

 

何かを決定する基準はあるようだが、

各職員によって、それに照らし合わせた判断が異なるのである。

全国的に統一されている訳でもなくて、

各施設によって違うし、

さらに同じ施設内でも職員によってルールが変わる。。。。

 

ある職員Aが、OKと言ったコトをやっていても、

別の職員Bが、それを見てNGと言ったら、それはNGなのである。

 

その逆も然り。

 

また、刑務所の中の常識(一般常識ではなく、刑務所の中での常識)に照らして、OKなことでも、

職員がそれをNGと言ったらNGなのである。

 

わかりやすい話を書く。

不正授受(受刑者間でもののやりとりをする)は禁止でNGである。

しかし、オヤジがOKといえばOKなのである。

OKと明言しなくても、黙認するという微妙なOKもある。

 

また、何か不正行為をやっていなかったとしても、

オヤジが「そいつがやった」と言ったら「やった」ことになる。

喋ったとか、脇見したとかって、物的な証拠があるわけでは無いから。。。

「職員がそういうのなら、そうなのだろう」という感じで事実認定される。

だから、職員から嫌われると、懲役生活がものすごく苦しくなる。

 

 

話は変わるが、職員同士の上下関係・力関係も影響する。

力関係とか・敵対関係というものが、職員にもある。

 

例えば、自分のいる工場のオヤジが専門官(金線で少し階級が上)だとする。

他の部長級(銀線で金線よりも階級が下)の職員は、金線の職員に気を遣う。

だから、金線のオヤジの工場の受刑者が、舎房で何か軽微な違反をしたとして、

銀線の職員がそれを目撃したとしても、アゲること(調査する)をしなかったりする。

 

勝手にアゲたら、あとで金線の職員に文句言われたりすることもあるから。

 

敵対関係でいうと、

職員Xと職員Yが敵対しているとする。

 

自分の工場担当が職員Xだとする。

そうすると、自分も職員Yから敵視されて、ちょっとしたことで注意されたり、アゲられたりする。

 

自分の工場担当が、分類部門とか教育部門に対して、力があったり、良い関係を築いていると・・・

分類部門(仮釈放とか就労支援とかに関する部門)に対して、工場担当がプッシュしてくれるから、分類の動きもよくなる。

教育(通信教育とか再犯防止教育とか)を受けようとしたときに、選考が通りやすくなったりする。

 

自分がいく工場の工場担当がどういう地位の人間か、どういう人間関係を築いているのか、

それによっても懲役生活はかなり左右される。

 

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