刑務所での個人情報漏えい

 

拘置所や刑務所での個人情報漏えいは起こり得る。

私の実体験を踏まえてどのような可能性があるかいくつか書く。

 

・雑居でノートを同囚に見られる。

 拘置所でも刑務所でも、雑居には個人用のロッカー(あるいはバッグなど)があり、ダイヤル式の鍵がかけられるようになっている。

 しかし、鍵をかけるということは同囚を疑っている、と解釈される場合がある。「俺たちのことを疑っているのか?」とか言う人もいる。(そう言うことを言う人に限って盗み見をしたり、人のものを盗んだりするのかもしれない)。

 そういう部屋では鍵をかけにくい。

 

 他の人が部屋に残っていて、自分だけが外に出ているすきに、ノートに書いた個人情報を盗み見られてしまう。手紙を見られることもある。

 

・手紙

 私がいた拘置所の雑居では、担当が手紙を配りに回ってきたときに自分が部屋にいない(医務診察で部屋を出ていたりする)とき、部屋の他の人に「XXのだ。渡しといて」と預けることがあった。

 こんなことをされたら見られる危険がある。

 

 

 工場と舎房で、ものを運ぶとき、自分が直接持ち歩くのではなく、専用の袋に入れる。そしてそれを工場担当がチェックしてから本人に渡される。(持ち出し袋などと言う)

 舎房で自分が袋に入れて、職員に渡す。皆の袋をまとめて職員が箱に入れる。箱に鍵をかけて工場へ運ぶ。工場で担当が鍵を開けて中身を取り出す。これの往復。

 工場には経理係という人がいる。工場担当が鍵を開けた後、その中身を経理係が取り出したり、逆に箱に入れたりする。

 手紙もこの箱で動かす刑務所もあった。(直接工場担当に渡す刑務所もあった)

 経理係が手紙の住所をちらっと見るチャンスはある。

 

・差し紙を図書工場

 差し入れをされると、差し入れ人の氏名や住所、差し入れ物品名を記載した紙(差し紙)が作成される。3枚か4枚の複写式になっている。

 1枚目は刑務所が保管。2枚目は本人に渡される。3枚目は図書工場などで処理するために使用する。1、2枚目には住所氏名が書かれている。3枚目には住所氏名は複写されず、物品名と受取人(受刑者の番号名前)が複写されている。

 だから、3枚目が図書工場に渡り、本の許可証を作成・貼り付けしたり、配本したりする。1枚目の記入者の筆圧が高いと、3枚目まであとが残ってしまう。結構残る。結構見える。(私は図書工場だったとき、あとが見えるものがよくあった)

 

 受刑者通しの情報は、工場内でも、工場をまたいでも、結構流すことは出来てしまう。(できないということになっているが、抜け穴はある)

 

 私は自分が図書工場ではないとき、情報漏えいしたことがあった。多分この方法で漏えいしたと思う。

 

 刑務所に調査と改善を訴えたが、調査の結果そんなことはありえないと一蹴されて終わった。

 

・差し入れ物品

 書類などに個人情報が書いてあるとき、それが図書工場に回ってくることがある。刑務所職員のミスで回ってくることもある。図書工場でそれをもろに見てしまうことが多々あった。

 

 

 

いろんな抜け穴があるので、注意や用心のしようもないかもしれないが。。。

待ち人の皆様、気をつけてください。

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